Fly Fire Fighter |

都市部の過密地域や工場での火災などでは,消防車両が現場に接近できない場合があります.このような場合,消防士らが現場に接近して消防ホースで消火活動を行います. この消火方法は,消防隊員をより危険にさらすこととなるだけではなく,地上からでは火元に放水が届きにくいため,鎮火を遅らせる場合があります. また,消防車両や人力での消火が困難な場合に利用されるヘリコプタからの放水も,一度に放水できる量が少ないため非効率的であり,火事による上昇気流にあおられるため危険性も高いです. さらに,3.11においては高放射能濃度のために接近できず,原子炉への放水作業が難航するという新たな事例が発生しました. このように,現在の消防・放水機器は,変化した都市・社会構造に起因する消火・放水作業の新たなニーズに対応しきれていないと考えられます. そこで,安全で効率的な放水を実現する無人放水航空機のコンセプトとしてFFFを提案します.

無人航空機からの継続的な放水を実現するためには,飛行推力のエネルギと無人飛行の制御・通信用のエネルギの双方を持続的に得る必要があります.特に,“水”という大きなペイロードを抱えて飛ぶためには膨大なエネルギが必要となります.そのため,従来のヘリコプタからの放水とは違ったアプローチが必要です.この問題の解決のヒントとなったのがフライボードというマリンスポーツです.これは水上オートバイから圧送される水流を推力として利用することで,自由に水上を飛び回るスポーツです.これを応用して従来の消防車から圧送される水流を飛行推力に利用する方法を考案しました.
FFFの機体中心に備えられた大型ノズルからの放水は消火と飛行推力の双方に利用されるため,水流が途絶えない限り継続的に飛行・放水が可能です. 機体の4方に伸びた腕先端に配置された小型ノズルからは機体の姿勢や移動方向を制御するための放水が行われます. 各放水ノズルは電子制御バルブで適宜流量が調整できます. さらに,水流を利用して発電することで制御・通信も半永久的に可能です.機体前方に伸びた部位には,前後方向に傾けられる2つのカメラが配置されています. 火元に接近移動する際には,前方にカメラを向けます.1つは可視光カメラ,1つは熱源を捉えられる赤外線カメラです. 煙などで視覚が途絶えた場合にも,消火対象を見失いません.消火時は俯瞰画像をオペレータへオンタイムで送信できます. 消火対象をロックオンして自動的に放水をすることも可能です.
FFFの機体中心に備えられた大型ノズルからの放水は消火と飛行推力の双方に利用されるため,水流が途絶えない限り継続的に飛行・放水が可能です. 機体の4方に伸びた腕先端に配置された小型ノズルからは機体の姿勢や移動方向を制御するための放水が行われます. 各放水ノズルは電子制御バルブで適宜流量が調整できます. さらに,水流を利用して発電することで制御・通信も半永久的に可能です.機体前方に伸びた部位には,前後方向に傾けられる2つのカメラが配置されています. 火元に接近移動する際には,前方にカメラを向けます.1つは可視光カメラ,1つは熱源を捉えられる赤外線カメラです. 煙などで視覚が途絶えた場合にも,消火対象を見失いません.消火時は俯瞰画像をオペレータへオンタイムで送信できます. 消火対象をロックオンして自動的に放水をすることも可能です.